寂しさが悲しみを呼ぶから

大学時代の友人で、脳腫瘍で闘病中だったH原が亡くなった。
学部違いの同級生で、ケンカしたり人生について熱く語り合うような仲ではなかったけれど、なんとなく良く遊びに行くような関係。
温厚な人柄で敵が少なく、ちょっと周りにいじられがちなキャラクター。
最近はあまり会う事もなく、たまに電話する事があっても「またいつか」という当てのない約束だけ交わすような感じで。

結局、約束は叶わなかった。


彼の訃報は昨夜後輩のY田から届いたのだが、電話の向こうでグシャグシャに泣いているY田を余所に、不思議と感情が揺さぶられなかった。
子猫の死にはあれほど涙を流したのに。